酒造り紹介・高知の地酒「豊の梅」高木酒造株式会社

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高木酒造 株式会社
高知県
香南市赤岡町443
E-mail
TEL:0887-55-1800
FAX:0887-55-2605
 

 
 


酒造りの概要


工程をクリックしてね

酒類の分類

日本酒は米を麹で糖化して酒にする。
醸造酒とは発酵のみでアルコールを造った酒
醸造酒を蒸留すると蒸留酒になる

中国の酒も日本酒同様「麹」を使うが、全くタイプが違う。

散麹:日本、粒、米、蒸す、(アスペルギルスオリゼー)黄麹菌 
餅麹:中国東南アジア、粉、小麦、生、だんご状、(リゾップス)クモノスカビ 
主食が粒食の日本と粉食の中国の違いと考えられる。

麹カビの種類
黄麹カビ:日本酒
黒麹カビ:泡盛、
白麹カビ(黒麹菌の変異株):焼酎
(黒麹カビはクエン酸をすごく出すのが特徴) 
清酒の製法品質表示基準
平成15年10月31日に「清酒の製法品質表示基準」の一部が改正され、平成16年1月1日から適用されることになりました。
ただし、米、米麹及び水を原料として製造した清酒については平成16年3月31日、その他の清酒については平成16年6月30日までの間は、これまでの表示基準を適用してもよいこととなっています。
特定名称
使用原料
精米歩合
麹米使用割合
香味などの要件
吟醸酒
米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下 15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が良好
大吟醸酒
米、米こうじ、醸造アルコール 50%以下 15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が特に良好
純米酒
米、米こうじ - 15%
以上
香味、色沢が良好
純米吟醸酒
米、米こうじ 60%以下 15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が良好
純米大吟醸酒
米、米こうじ 50%以下 15%
以上
吟醸造り
固有の香味、色沢が特に良好
特別純米酒
米、米こうじ 60%以下又は特別な製造方法(要説明表示) 15%
以上
香味、色沢が特に良好
本醸造酒
米、米こうじ、醸造アルコール 70%以下 15%
以上
香味、色沢が良好
特別本醸造酒
米、米こうじ、醸造アルコール 60%以下又は特別な製造方法(要説明表示) 15%
以上
香味、色沢が特に良好
酒造好適米とは
大粒:精米しやすい。高精白可能
心白がある:外硬内軟の蒸し米。麹が作りやすい。
タンパク質や脂肪、ビタミンが少ない:香味に影響
消化性良い:低温発酵(吟醸つくり)向き
・山田錦(兵庫)が有名: 山田穂x短稈渡船(大正12年)

五百万石、美山錦、雄町、たかね錦、八反錦、華吹雪、玉栄、おくほまれ、兵庫北錦、兵庫夢錦、亀の尾(夏子の酒の「龍錦」)等がある
日本酒の原料として使用される米は飯米と同じジャポニカ系統の水稲うるち米に属します。どの米でも酒は出来ますが、より酒造りに適した米を酒造好適米と呼びます。
酒造好適米の特徴は、「大粒」精米しやすい千粒重が25g以上飯米は20〜22g(山田錦は約27g)
「心白(白い芯の部分)」がデンプンの密度が粗く、麹カビが内部に繁殖して行きやすい
「たんぱく質」や「脂肪」、「ビタミン」などは多すぎると味や香りを悪くする。
(これらの成分は表層に多く、精米することで除かれる。)
「消化性良し」吟醸造りでは米を冷却する。
しかし、食用米は蒸し米を長時間冷却しておくと溶解性が非常に悪くなる。

酒造好適米の代表が兵庫の山田錦。山田穂x短稈渡船(大正12年)
山田錦は麹が造りやすい。酒が秋上がりする 

適した栽培地は日照がよく、朝と夜の温度差が大きい。
光合成は昼間活動。夜は温度が下がり休憩することでデンプンが蓄積される。ブドウなども同じ。
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高知の酒造好適米は2つある
土佐錦:酒造適性米(掛け米用)        平成6年から

吟の夢(高育酒54号):山田錦xヒノヒカリ  平成10年から

風鳴子(高育酒63号):一本〆x露葉風   平成12年から
平成元年から農業技術センターで新品種の選定と育種が始まった。
平成6年に「土佐錦」誕生:酒造適性米(掛け米用) 

吟の夢は母が山田錦父が背の低いヒノヒカリ(飯米)。心白の発現率が山田錦より高い。
山田錦に酒造適性をそのまま引継ぎ、倒れにくく、高知の気候でも造りやすく改善されている。
平成10年名前を一般公募して吟の夢と決まった。

また高知は早く米が収穫される。
以前から「一本〆」という新潟の酒造好適米の早場米を使って日本一早い新米の新酒造りを行っていた。
早稲の品種「一本〆」を品種改良したのが「風鳴子」。
現在はこの「風鳴子」を使って8月に「おり酒」の仕込みを行っている。
平成12年から実地醸造、14年に名前が決定。心白が大きい。

しかし、いい米であっても適切な栽培をしなければその良さは半減する。
肥料をやり過ぎたり時期を間違えると品質が低下する。蔵元の求める品質を理解してもらうこと。
栽培法の指導や成分分析で品質重視の栽培をしてもらうシステムを作る必要性。
価格も高くないと栽培してもらえない。理想的には契約栽培の方向性になる。

農業保護の観点から高い米を買っている。米はぶどうとは違い輸送が可能。貯蔵技術も進歩。
将来、安い海外の米で作った酒が広がる。地酒とは何かを考える必要がある。
当社商品の原料米を以下に示します。

松山三井は一般の酒米ですが、麹を造りやすく、しかも安価で、手頃な旨い純米吟醸酒を提供するには最適の米です。また、新酒時からまとまった香味を表現できる事から、新酒生酒などに向いています。

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精米とは
・精米は発酵のコントロールと酒質向上の為
・酒米は一般的に70%(飯米は92%) 
・昭和5年竪型精米機の導入で高精白が可能に
・精米歩合=(玄米-糠)/玄米
・真の精米歩合(=白米千粒重/玄米千粒重)
・自家精米と委託精米
普段我々が食べている米は玄米の表面約10%を糠として捨てています。これを精米歩合90%といいます。しかし、酒米の場合は精米歩合75%以下に保たれるのが一般的です。米の表面には粗淡白、粗脂肪、ビタミン等が多く含まれ、中心に行くほど純粋なでんぷん質で構成されています。表面成分は酵母の発酵を促進する物質が多過ぎて、じっくり発酵を進めるには除く必要があります。アミノ酸の少ない香の高い、いわゆる吟醸造りを行う場合はなるべく白く磨く(精米歩合を小さくする。高精白にする。)必要があります。

精米は酒質に最も影響を及ぼす
米の表面にはたんぱく質、脂肪が多く日本酒の香味を悪くする。酵母と麹の増殖を過度にする
酵母の香気生成阻害成分(不飽和脂肪酸、イノシトール)の除去

酒米は一般的に70%(飯米は92%)吟醸は60%や50%まで磨く
昭和5年の竪型精米機の導入で精米歩合40%、35%などという高精白が可能になった。これから吟醸造りが可能になった
60%まで磨くと農薬残留などの心配は無い。

精米歩合=(玄米-糠)/玄米では割れた米が糠に含まれる。
白米自身はあまり削られていないことになる
綺麗に精米できているかを見る指標が精米歩合と真の精米歩合の差

鑑評会用の大吟醸酒などにはYK35の公式を言われた時期があった。
YK35とは山田錦、熊本酵母、精米歩合35%のこと
精米歩合については40%でも十分と言われている。
無効精米歩合の安全値を見ている。

自家精米(大手向き。糠の利用)と委託精米(小さな蔵向き。品質チェックが必要)
仕込み水に適した水は
・無色透明、異味、異臭がしない
・有機物5.0ppm以下
・鉄、マンガンが少ない(0.02ppm以下)
・pH:中性または微アルカリ性
・亜硝酸窒素、アンモニア性窒素不検出
・大腸菌群等不検出、細菌酸度0.5ml以下
・「宮水」は燐酸、カリウム多い。鉄少ない
・日本の水は軟水。軟水の酒は軽く綺麗
・深層水の効果
仕込み水は水道水の基準よりも厳しい。
鉄は麹の作る物質と結合し赤色のフェリクリシンとなる。
酒の酸化を促進する。老化・熟成にかかわるアミノカルボニル反応を促進する。

西宮辺りを流れる地下水を宮水とよぶ。
江戸時代に酒造に適していることが発見された。
鉄が少ない。リン、カリウム多い。
発酵や糖化を助ける成分があり、安全醸造(力強い発酵で男酒となる。)
宮水の硬度は日本の醸造用水の中では最も硬度が高い9−11
硬水とはCa,Mgを多量に含む水。
しかし世界的に見れば軟水。
日本酒の仕込には軟水が適している。
軟水の酒は軽く綺麗になる

深層水は室戸のアクアファームという取水施設で分けてもらう。
逆浸透膜で脱塩処理をして飲める程度の水にした物をもらってくる。
ミネラルの効果は期待できる。
工業技術センターの研究で
深層水の原水を若干加えた場合の発酵への効果を調べた。
酵母が死ににくくなった。アミノ酸が減少した。
酢酸イソアミルなどの吟醸香成分が増えた。
酒化率が上がった。

アサヒビールの研究員がDNAチップという遺伝子レベルの解析を行った結果、
深層水の効果は酵母の遺伝子レベルに影響を及ぼしていることが解明された。
また、最新の研究では
麹米用の米を漬けておく浸漬水に深層水の原水を加えると、
その後麹の生育が良くなり、酵素の力が高くなっていることが分った。

深層水の酒は最初は透明感のある味わい。
深層水の大吟醸酒を出品したことがあり、金賞をもらったことからも証明できる。

個人的感想では、その後の熟成が早い気がする。
熟成を主張する酒向きではと思われる。
洗米と浸漬
・洗米は第2の精米
・高精白米は割れやすく「手洗い」をする 
・高精白米は「限定吸水」で吸水率を管理する 

60%から70%くらいの精米歩合の米は機械で洗っても割れない。
また長時間の浸漬でも大丈夫。
しかし、吟醸酒用に50%よりも磨いた米は長時間の精米中に水分が飛び、より乾燥して脆くなっている。
割れやすいため、手洗いが大原則。また、乾燥した米は最終的に水を吸いすぎる。

だから、水を吸っている途中で水切りをする「限定吸水」をする必要がある。
吸水率を測定し約130%程度を目標に。
しかし、水の吸い方は米の品種で違う。精米歩合で違う。その年の米の質でも違う。水温で違う。天気も影響する。
杜氏の経験が活かされる。

また吟醸用の米は精米してから米を洗うまでに一月くらい時間をかける。
これを「枯らし」と呼ぶが、その間に水分率を少し回復させている。
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蒸米
「炊く」のではなく甑(コシキ)で「蒸す」
・βデンプン→αデンプン 
・サバケがよく、外硬内軟に蒸す 
・蒸米には麹菌が繁殖しやすい 
 
日本酒造りの特徴は米を蒸すことです。
蒸すことで生のデンプンがコウジカビが食べられるαデンプンに変わります。
蒸米は麹カビが繁殖するのに最も適した水分率をしています。
炊いた米では水分が多すぎるし、焼いた米では水分が少なすぎて麹菌は生育できません。
米はサバケがよく、外硬内軟に蒸すのが重要といわれています。

蒸す道具を甑と呼びます。
縄文時代晩期後半の遺跡から「甑」が見つかっています。
稲作文化が浸透したこの時代、すでに縄文人は蒸した米を食べていたようです。
蒸した米にはカビが生えやすい。
すでに麹カビを利用して日本酒が造られていたかも知れません。

蒸した米の約8割は早朝の冷気を利用して十分冷却してからタンクに仕込みます。寒造りと呼ばれる冬の仕込みを行う理由の一つは蒸し米を冷却するためです。

蒸米の約2割は温かい状態で麹を作る為に麹室に運びます。
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麹とは米に黄麹菌が繁殖したもの
麹は麹室(ムロ)内で2日間で作る
・黄麹菌は日本独自の優良カビ。毒性がない。味噌醤油にも使われる 
・黄麹菌の胞子を「もやし」と呼ぶ 
麹の役割
・米のでんぷんをブドウ糖に分解すること 
・ビタミンなどの栄養素を酵母に供給し、酵母の増殖を促進する 
・麹から代謝される各種成分が酒の香味に寄与する 
・吟醸麹は突き破精型
 

昔から「一麹、二もと、三造り」と言われるように麹造りは酒造りの要とも言える部分で、杜氏の技の結晶と言っても過言では有りません。

清酒酵母はブドウ糖をアルコールに変える性質は持っていますが、ブドウ糖の供給源である澱粉を分解する作用はありません。日本酒では黄麹カビの力をかりて米のでんぷんを糖分に変えています。黄麹カビが蒸米に繁殖した状態を麹と呼びます。

<麹1日目・引き込み>
 
麹は麹室という30度ぐらいの部屋で2日かけて造ります。蒸米を麻布に入れて麹室のある2階に担いで運びます。サナの上に広げ、熱を取り人肌近くになると麹室の中に引き込みます。塊にしてネルで包んで1〜2時間蒸米温度が均一になるのを待ちます。

<床もみ>

蒸米の引き込み後1〜2時間蒸米の温度が均一になるのを待ちます。その後床(とこ)に蒸米を薄く広げて「もやし」を種切り器に入れてまんべんなく振り掛けます。「もやし」とは黄麹菌の胞子の事で、「種麹」とも呼びます。この操作を「床もみ」と呼びます。蒸米の温度は31度〜33度ぐらいです。酒母麹では「もやし」の量を多めにして蒸米の全面に麹菌が繁殖した「総破精麹」に仕上げます。総破精麹は蒸米を分解する力が強く、酵母の栄養分の供給が盛んで、結果的に酵母の増殖や発酵が盛んになります。その後、添麹、仲麹、留麹と順に種麹量を減らします。酒母麹や添麹は酵母の増殖を目的としているのに対して後半は香味の調整を目的としているためです。

<切り返し>
その後蒸米を堆積して品温が下がらないようにネルで包みます。床もみ後7〜10時間後に一度蒸米を崩して固まりをほぐします。この作業を「切り返し」と呼びます。切り返し後、再び蒸米を堆積して、翌日の「盛り」まで保温をします。

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蓋麹法は杜氏の奥義
・盛り:翌日米をばらばらにしてから箱に移す。
・箱の大きさで蓋麹法、箱麹法、床麹法がある。
・麹菌が繁殖し始めると温度が上がり始める
・温度と湿度のコントロールをする。
・水分と温度によって作られる酵素の種類が違ってくる
(麹のタイプが違ってくる)
・35度で「仲仕事」、39度で「仕舞い仕事」
<麹2日目・盛り>
 
床(とこ)の上で1日保温された蒸米を2日目には「箱」や「諸蓋」に移します。先ず、塊を手で一粒一粒までほぐしてゆきます。当社では精米歩合が50%以下の米の場合はステンレス金網を通します。60%〜65%物は写真のように床の上でほぐし、70%ものは「切り返し機」という機械でほぐします。この頃には蒸米の一部に破精(麹の菌糸が増えて白く見える部分)が見えるようになります。

<諸蓋法>

麹の破精が見え始めると、増殖熱で品温がが急激に上昇し始めます。品温のコントロールをする為に、ほぐした蒸米を「箱」や「諸蓋」に移します。この作業を「盛り」と呼びます。当社では35%、40%精白の米の場合「諸蓋」を用い1.5kgづつ管理します。50%、60%、65%精白米では「箱」を用い、10〜15kgづつ管理します。70%精白米はハクヨウの簡易製麹装置を使用します。管理量が少量なほど微妙な温度管理が出来ます。特に、「諸蓋法」は杜氏の技の集結と言えます。

<仲仕事>

盛り後7〜9時間で品温が35〜36度に上昇したとき、「仲仕事」を行います。オハグロ臭とよばれる青臭いにおいがするようになり、破精も3分くらいになっています。「箱麹法」では麻布をあおってから手で蒸米を十分に撹拌します。品温を均一化することと、水分の蒸発で1〜2℃低下させる事が目的です。

蓋麹法」では盛り後3時間で「積み替え」作業を行い品温の均一化をはかります。盛り後約6時間後で仲仕事を行います。手で十分に攪拌してから、「あおり(サビる)」をして麹を蓋の中心に集めます。頂上に火口を造って積んでゆきます。

<積み替え>
蓋麹法」の場合は、仲仕事後約3時間で「積み替え」作業を行い、温度ムラを防ぎます。「箱麹法」では積み替え作業はありません。

<仕舞い仕事>

仲仕事後5〜6時間経過して、品温が38〜39度にまで上がってくると、仕舞い仕事を行います。蒸し米をかき混ぜ水分の蒸発を促して温度を下げ、温度ムラを無くします。麹表面に川の字を描き表面積を広げます。箱同士の間隔を広げたり、裏返しの蓋を載せる等して、熱が篭らないようにします。仕舞い仕事後は米の表面を乾燥させ、麹菌の菌糸を米の内部に食い込ませます。

<麹3日目・出麹>

引き込み後丸2日経過すると、蒸し米の品温は43〜45度位まで上昇し、麹が仕上がります。麹菌の細胞内にはデンプンを糖分に分解するアミラーゼ系の酵素やペプチドやアミノ酸を生成するプロテアーゼ系の酵素がバランスよく蓄積されています。酒造りにはこの酵素を利用するのです。仕上がった麹は麹室(コウジムロ)から出して棚に広げます。この操作を「出麹」と呼びます。ここで1日枯らしてから、仕込みに使用します。

突き破精麹
吟醸酒を造るのに適した「突き破精麹」は蒸米表面にはあまり菌糸が回っておらず、蒸米の中に菌糸が食い込んでいる麹です。この様な麹はタンパク質を分解するプロテアーゼ系酵素が少なく上品で酒質に仕上がります。また、吟醸香の生成を阻害する不飽和脂肪酸なども少なく、香の高い吟醸酒向きと言えます。突き破精麹を造るには外硬内軟の蒸米に仕上げ、種麹量を少なめにし、製麹温度を高く保つなどきめ細かい工夫が必要で、杜氏の技の結晶と言えます。

<総破精麹>
一方、菌糸が蒸米全体に広がった「総破精麹」は糖化力、液化力が強く酵母の増殖に必要なビタミン、アミノ酸等の供給も多く普通酒や酒母に適した麹と言えます。

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酒母とは
・優良な酵母を純粋に大量に元気よく増殖させたもの
・内容物:種酵母、麹、蒸米、水、乳酸
・酒母の中の「乳酸」が雑菌を抑える 
・生モト、山廃モトでは乳酸菌が乳酸を作る。微生物遷移を利用。 
<普通速醸酒母1日目・汲み掛け>

酒母を仕込んだ一日目はタンクの中心に円筒形の筒を差し込んで
中の米を取り出します。そうすると下のほうに汁が染み出してきます。これを汲み掛け機という道具で吸い出して表面に掛けます。この一連の操作を「汲み掛け」と呼びます。
これによって流動性の無い醪(蒸米)の一部が糖化され液状になってゆきます。

<普通速醸酒母2日目・打瀬>

酒母の前半の注意点は酵母の栄養分となる糖分を十分に供給することです。その後酵母の増殖が始まるように持っていきたいのです。つまり、酵母の増殖を抑えながら糖化を進めます。これを温度コントロール一つで行ってゆきます。今日は先ず、温度を下げることで酵母の増殖が急激に進まないようにします。これを打瀬と呼びます。

<普通速醸酒母3〜5日目・暖気>

十分酒母の温度が下がると、今度は熱湯の入った暖気樽を入れて醪の一部を加温します。これによって温度が高くなったところだけ麹の働きが良くなり糖化が進みます。30分ごとに位置を変えながら2時間暖気をした後、一転冷管を入れて冷却し急に醪全体の温度が上がらないようにします。この様な操作が3日間続きます。

<普通速醸酒母6〜9日目・休み>
打瀬で9℃まで冷却した醪の温度も16℃まで上がり、酵母の増殖が随分進みました。今日はタンクからバナナの香があふれていました。これは酵母の作る酢酸イソアミルというエステルの香りでしょう。酵母の増殖の指標として分析すのがボーメと呼ばれる比重です。 糖化の進む前半は糖分が溶けて比重が大きく(ボーメが高く)なり、酵母の増殖に伴い糖分が消費され、アルコールが生成されると比重は小さく(ボーメが切れる)なってゆきます。

<普通速醸酒母10日目・分け>
酵母の増殖が十分に進むと使用までの期間、徐々に冷却をして酵母を休めます。昔は酒母醪を二つに分けることで品温を下げていたので、この操作を「分け」と呼んでいます。酒母は一般的に2本の仕込分を一度に作ります。これを「2個もと」と呼びます。物量が少なすぎると温度コントロールが困難になるためです。毎日1本づつ本仕込みをする(日仕舞い)場合は2日間で2個の酒母を使用しますが、当社のように2日で1本の本仕込をする(半仕舞い)場合は、酒母をよい状態にしばらく保つ必要があり、「分け」が重要な意味を持ちます。
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酵母とは
・酵母は糖分をアルコールと炭酸ガスに分解する作用を持つ。大きさは5-10μ 
・「協会酵母」が昭和30年代に広がる 
 6号(新政)、7号(真澄)、9号(香露)
・泡なし酵母のメリット
・高知酵母にはAA41、A14、AC17、AC95、CEL11、CEL19、CEL24、KW77等がある 
酵母は出芽とう珍しい方法で分裂する。
人の細胞に近く、核を持っている為に昔から良く研究されている。

酵母は泡にくっつく性質を持つ。作業が大変
泡なしはスケールアップできる。泡消し機いらない。覆いが出来る。ふき取り作業いらない。

高知酵母 高知県工業技術センターが育種で開発:突然変異、細胞融合。
AA41:酢酸イソアミルが強い酵母

A14:爽やかな香り。酢酸イソアミル系酵母
AC17: A-14とCEL-19の中間タイプ

AC95:酢酸イソアミル、カプロン酸エチルが同等に高い。おり酒、純米吟醸に使用
CEL11:バランスのよい香りと味わい。CEL19との併用で純米吟醸等に使用

CEL19:華やかでふくらみのある香り。CEL-11との混合で大吟醸に使用
CEL24:華やかな香り、リンゴ酸の爽やかな味。いとをかしに使用
KW77:ワイン酵母と清酒酵母の細胞融合株



「豊の梅」ではその他に、701号酵母(7号泡なし)や、熊本系酵母KA1等を使用。

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高知県工業技術センター
・酵母の育種
・米、麹、醪の分析
・酒造技術指導
・深層水の酒造りへの効果
・新しい酒類の開発
・県内蔵元技術交流の核
上東先生
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醪の特徴
・三段仕込み
・開放醗酵
・並行複醗酵
・低温発酵
・高濃度仕込み
・高濃度アルコール生成
三段仕込み:初期の雑菌増殖を抑える工夫です
開放醗酵:乳酸の力で酵母以外は増殖できません 
並行複醗酵:麹による糖化反応、酵母によるアルコール発酵が同時に起きています 
低温発酵:清酒醪の温度は15℃前後です。糖化と醗酵のバランスがとれ、香味良好な清酒が出来ます
高濃度仕込み:米に対し約1.3倍(ビールは7〜8倍)の水を加えます。並行複醗酵がこれを可能にします。
高濃度アルコール生成:清酒醪は20%のアルコールを生成します。

<仕込み>
 
仕込みは通常3回に分けて行われます(三段仕込み)。初日の初添え仕込みでは酒母に対して約2倍量の米、麹、水を加えます。極端に添加量を増やすと酵母と乳酸が薄められ雑菌の繁殖しやすい環境になるためです。2日目は仕込みを行わず、酵母の増殖を待ちます。これを「踊り」と呼びます。3日目(仲添え)、4日目(留添え)と仕込み量を倍々に増やしてゆきます。仕込んだ物を醪(もろみ)と呼びます。

<蒸米のさらし>

大吟醸の仕込みは蒸し米を冷蔵庫内でさらしてから仕込みます。蒸し米を冷却する事で低温仕込みを可能にします。同時にさらしによって蒸し米が溶けにくくなることから、綺麗な酒質に仕上がります。
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醪の経過

山田錦精米歩合50%仕込の醪経過です。酵母には高知酵母CEL19/熊本系KA-1を使用。CEL19は泡なし酵母の為、高泡は見られない。


1日目:留仕込直後

2日目:米が盛り上がってきた

3日目:一部に噴火口が出来た

4日目:流動性が出てきた

5日目:キノコの様な泡

6日目:全面泡に

7-10日目:高泡、フルーティーな香

14日目:地。泡が消えた。
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アルコール添加の効用
・普通酒は増量が目的の場合が多い
・本醸造、吟醸酒等は少量のアルコールを上槽直前の醪に添加
・保存性を高める:柱焼酎(江戸時代)
・香味成分は薄まらない
・着色成分(鉄、銅)は減少
・吟醸香の抽出効果
・風味を整える。淡麗、軽快な酒質
純米酒以外の酒は上槽直前に、醪に醸造アルコールを添加する。

醸造アルコールとは穀物を発酵しその後蒸留によって
純度95%以上まで高めたアルコールの事。甲類の焼酎(ホワイトリカー)と同じ。
合成アルコールと区別して醸造アルコールと呼ばれる。

本醸造や吟醸では原料米重量の10%以内の添加が許可されている。
ぎりぎりまて添加されると約25%の増量になる
普通酒は増量が目的の場合が多い

アルコール添加にはいくつかのメリットがある。
保存性を高める:柱焼酎(江戸時代)
 そのとき香味成分は薄まらない
 着色成分(鉄、銅)は減少

吟醸香の抽出効果
風味を整える。淡麗、軽快な酒質

アルコール添加には賛否両論がある
純米酒の良さは:酒造りの基本。日本酒本来の味わい。蔵の個性が明確になる。
アルコール添加酒:品質の維持、飲みやすさ、香味のバランス。
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上槽(搾り) 
・生原酒と酒粕に分離
・普通醪は15〜20日後、吟醸醪は1ヶ月後
・濁り酒(おり酒)は醪を潰して網で漉す
・出品酒は「袋つり」で搾り、斗瓶に取る

原酒とは搾ったときからアルコールを薄めていない酒で、
一般的には蔵の中のタンクで貯蔵している酒。
普通酒なら20%から22%くらい。
吟醸酒は16%から18%くらい。
通常は、瓶詰め前に割り水をしてアルコール度数を落とす。

酒粕は搾った直後は板状。これを板粕といい、搾りをしている期間しかない。
焼いて食べたりする。
タンクで密閉して熟成させると柔らかくなり、漬物に使える。(踏み込み粕)

普通酒で白米の20%から30%くらいが粕になる。
吟醸酒の場合は低温発酵のため粕が多く、40%から60%が粕になる

最近は、大手メーカーが酒粕の一部も酒になる仕込み法を取り入れた為に
酒粕が不足している。酒よりも粕のほうが売れている。
値段も粕の方が上がり、安い酒より高くなってきた。
どちらが粕か分からない状態。

濁り酒(おり酒)は醪を潰して網で漉す
酒税法上は濁り酒も清酒に分類される。

袋つり
 
新酒鑑評会等の品評会には大吟醸酒を特別の方法で搾った酒を出品します。それがこの「袋つり」です。圧力をかけない搾り方で、雑味成分が酒に押し出されることなく、やわらかく上品に仕上がります。また、吟醸モロミの持つ華やかな香りのロスが少なく、フルーティーな酒に仕上がります。ただ、手間が大変掛かる事や、少量しか取れないこと等から、市販されることは少なく、幻の酒と言えるでしょう。
 
袋から滴り落ちるしずくは「斗瓶」に貯蔵し、おり引きした後に、ビンに移されます。
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火入れとは
・60度の低温殺菌 
・酵母や雑菌(火落 ち菌)を殺菌し、酵素を失活さる 
・「火落ち菌」は、日本酒大好きな変わり者の菌。 しかし、熱に弱い。
・「酒を煮て、樽に入れる」 1568年の「多聞院日記」 
・パスツリゼーション 1865 年
・生酒、生貯蔵酒、生詰め酒
<ビン燗>

大吟醸酒などの香りの高い酒は「ビン燗」という方法で加熱処理されます。この方法は加熱処理による酒の品質低下を最小限に留める方法です。
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